打倒・ビッグボスなるか――。巨人・元木大介ヘッド兼オフェンスチーフコーチ（５０）がＶ奪還に燃えている。昨季は屈辱のセ・リーグ３位に終わり、チームとして巻き返しを図るのは当然ながら、勝たなければならない理由がもう一つあった。同学年で、今オフはメディアで話題を独占してきた日本ハムの新庄剛志監督（４９）に〝対抗意識〟をメラメラと燃やし、主役の座を奪い返すことをもくろんでいるという。

　巨人がいよいよ２月１日から宮崎で春季キャンプに入る。元木ヘッドは「（昨季は）野手も投手も勝負弱かった。そういうところは反省しなければならない」と改善点を提示。心を鬼にしてナインを鍛え抜く。

　その元木ヘッドと深い縁で結ばれているのが、キャンプでの「８人の臨時コーチ招へい」など、圧倒的な発信力を誇る新庄監督だ。２人は同学年で、高校時代は上宮高で甲子園のスターとなった元木ヘッドが一足早く全国区の人気者となった。

　くしくも２人は同じマネジメント事務所に所属している。「もともと先に新庄監督が（今の事務所に）入っていた。オレが入った後、彼はバリ島に行ってしまって。日本に戻ってきて、また同じところで活動するようになった」と元木ヘッドは経緯を明かす。

　同学年ながら事務所では先輩、後輩という不思議な関係。昨年１２月１２日放送の「中居正広のプロ野球珍プレー好プレー」（フジテレビ系）で共演した際には、新庄監督が「巨人って（サインが）何個あんの？」と振り、元木ヘッドが「言えねーよ！」と突っ込む掛け合いを披露して笑いを誘っただけでなく、球界を盛り上げていくことも誓い合った。

　元木ヘッドは普段から「バラエティー番組では野球選手のプライドを捨てないとダメ。芸能界は芸能界でプロの集団。野球選手で面白くても、プロにはかなわない」と言う。芸能の栄枯盛衰を肌で感じてきたからこそ昨今の「ビッグボス旋風」に対して「今はかなわない」と白旗を掲げる。

　実際、昨年１２月から１月２６日までの地上波番組出演数は元木ヘッドの７番組に対して、新庄監督は１７番組と水を空けられた。特に年末年始のビッグボスは６番組に出演するなど、お茶の間をジャックした。

　それでも「プロは勝ってなんぼ」と元木ヘッドは言い切る。球界ではチーム成績がオフの番組出演数に大きく反映され、このオフは昨季日本一でセ・リーグＭＶＰに輝いたヤクルト・村上の露出が一気に増えた。逆にリーグ３位でＣＳファイナルステージ敗退のＧナインの出演数は減少した。

　元木ヘッドは番組からオファーを受けた際、選手にも声を掛けるなど、選手のオフの露出を積極的に後押ししている。知名度アップはグッズ売り上げや年俸など、いずれ選手に跳ね返ってくるからだ。

　今季、巨人が１０年ぶりに日本一奪還となれば、オフにＧナインへの出演オファーが増えるのは間違いない。一方、成績次第では日本ハムのビッグボス人気が減速する可能性もある。ペナントの行方は当然ながら、元木ヘッドと新庄監督の〝裏のバトル〟からも目が離せない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c02ac189db31afc5bb57c789b864d5c21aff02b3

格が違うよ