侍ジャパンが快勝し、５大会連続の４強入り。イタリアの反撃ムードを断ったのは伊藤大海だった。

　大谷の後を受けて２点リードの五回２死一、三塁からマウンドへ。「栗山監督からも点を取られちゃいけないとか考えなくていいと言われたんですが、あそこを任された以上は絶対に返したくなかった」と振り返った。

　打席には４番のサリバン。一発逆転のピンチでいつものように大量のロジンを指にまぶし、フルカウントから力強い１５３キロで遊飛に仕留めた。

　相手が押せ押せの場面での救援に、「ああいう場面で登板することは今までなかった。ランナー背負ってのスタートは緊張しましたし、浮ついていた」という。だが、自身の直球を信じて投げ込み、相手を押し込んだ。多めのロジンについては「いつもの倍、手汗が出てたので。それで増えちゃいました」と笑った。

　ベンチで大谷はガッツポーズを繰り出し、伊藤を出迎えて頭をポンポンとたたいた。東京五輪でも真価を発揮した右腕が、ＷＢＣでも鮮やかなリリーフを見せた。

　大谷からは「『ナイスピー』と言ってもらいました。僕も興奮していたので返せなかったけど、嬉しかったです」と笑顔。準決勝、決勝へ向けて「任された場所で自分のやるべきことをやるだけかなと思います」と意気込んだ。
https://www.daily.co.jp/baseball/wbc2023/2023/03/17/0016149199.shtml

伊藤良くやった